ここいろhiroshimaの物語 #06

私たちを
応援してください

ここいろホーム

ごちゃまぜなコミュニティ
みんなで子育て、みんなで介護

2人で他愛もない話をしている時に、ふと、あっきーが「ここいろホーム、みたいなのつくれたら面白くない?」と話しはじめた。以前から気になっていた兵庫県長田町にある「はっぴーの家ろっけん」という多世代が集まる介護付き老人向けの施設のような、居場所・コミュニティをつくりたいとあっきーは話してくれた。

「小さいビル一棟買ってさ、そこにいろんな人が住めて~、みんなでご飯食べたり交流できる場があって~、そんで色んな人が毎日やって来てさ。」
「ごちゃまぜなコミュニティでみんなで子育てしたり、介護したりできたらいいなあって思って。1階には沖縄のサーターアンダーギー屋さんとやちむん(焼き物)屋さんつくってさ!」

そう話すあっきーの口ぶりが楽しそうで、さーちゃんは迷わず「いいねえ!」「やろう!」と返事した。あっきーの言葉から、「ここいろホーム」のイメージがさーちゃんにも湧いてきた。


「はっぴーの家ろっけん」の世界地図


「はっぴーの家ろっけん」を訪れて

これまでと、今と、これからを
一緒に考えながらつくりたい

2022年3月、さーちゃんからあっきーの元に一通のLINEが来た。
「ホームページのリニューアルをYUKAFUMIさんに依頼することで、ここいろの想いと人とお金が全部循環していくイメージが湧いたの。」

「そのためにクラファンをして、あっきーと一緒にここいろのこれまでと、今と、これからを考えながらホームページという一つの作品を一緒につくりたい。」「これは全部、ここいろホームにつながっていくことだと思った。」

さーちゃんの直感的なメッセージに対してあっきーも賛同した。こうして、ホームページのリニューアルプロジェクトが始まった。

いったい
どう思われてしまうんだろう

不安が出るたびに、
何度も話し合いを重ねた

YUKAFUMIさんにホームページ制作について相談に乗ってもらう中で、ここいろhiroshimaが大事にしている人のつながりやご縁を育むこと、人との関わりを丁寧に扱うことなど、共感し合える部分がたくさんあり、「YUKAFUMIさんと一緒につくりたい」という気持ちが増していった。

ただ、真剣に依頼を考えるほど「他に依頼したい人はいないだろうか?」「金額面で疑問や不安はないだろうか?」という葛藤や悩みも湧いてきた。

これまでここいろhiroshimaとして扱ったことのない大きな金額が関わるプロジェクトだったため、すぐには依頼を決められなかった。不安が出るたび、YUKAFUMIさんと何度も話し合いを重ねていくことで、「この人たちとホームページをつくりたい」という想いは「この人たちとホームページをつくるんだ」という確信に変わっていった。


打ち合わせはオンラインで

はたして応援してもらえるのか…

ホームページのリニューアルを通じて、ここいろhiroshimaのコンセプト「心の安全基地を増やす」ということが明確になってきた。そして、今回のプロジェクトはクラウドファンディングという方法で資金を集めることも決められた。

しかし、自分たちの活動のためにクラウドファンディングをするのは、私たちにとって初めてのチャレン ジであったし、「私たちを応援してください」とリクエストすることは、私たちにとってものすごく怖いことだった。

いったいどう思われてしまうんだろうか、自分たちの大事にしている想いは伝わるのだろうか、はたして応援してもらえるのか…、不安と恐怖を感じながら2人でめいっぱい準備をした。



たくさんの味方や仲間たち

愛と感謝

つながり在る人たちからの応援

2022年9月11日am0:00。クラウドファンディングを開始したが、緊張のあまりあっきーもさーちゃんも寝れなかった。さーちゃんはちゃんとサイトが機能しているかが怖くて、一番最初に自分で入金するほど不安だった。

だが、2人の不安と緊張とは裏腹に、深夜にもかかわらず入金の通知メールは鳴り止まなかった。これまでに「ここいろhiroshima」でつながった人たちからの応援が目に見えるかたちで私たちに届きはじめた。

名前やコメントを見る度に泣きそうになった。
当初予定していた目標金額は1週間で達成し、その後も講演会・出張授業の補填金を集めるネクストゴールを定め、約1ヶ月間走り続けた。

これまでも
そして、これからも「大丈夫」

支援者が100人を超える時、さーちゃんは「ここいろ」で関わっている子が、自分の名前で1000円入金してくれていたのを見た瞬間、涙が止まらなくなった。ひとりで地域の山に行き、声を出して泣き続けた。

涙が出きった後に、出てきた言葉は「生きててよかった」だった。

これまでずっと未来が見えず、生きることに希望がもてなかった自分たちが、過去の自分たちのような子の「居場所」「ロールモデル」になれている。

自分たちがたくさんのつながりの中で生かされている、これまでもそしてこれからも「大丈夫」と思えるほどの感謝と愛を感じた。

ふたりから、みんなへ

ここいろhiroshimaは、
みんなが必要としているものを、生み出す団体に

クラウドファンディング期間中、私たちはたくさんの仲間たちから応援され、愛され、必要とされていることを毎日実感した。
私たちはもう2人じゃないし、「ここいろ」は2人だけのものじゃないことも痛感した。

これまでの5年間の活動の中で、私たちには大事な人たち、守りたい人たちがたくさんできていた。
自分たちがほしかったもの、必要だと思ってつくった「ここいろhiroshima」は、たくさんの仲間たちからもほしい、必要とされていることもよく分かった。
クラウドファンディングにチャレンジした経験を通して、これからの「ここいろhiroshima」は、自分たちを含めた大事なみんなのために、みんなのほしいもの、必要なものをつくる団体へと変化し始めている。

--- ここいろhiroshimaの物語 END ---